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    <title>オフィシャルブログ－橋本　直樹（ハシモト　ナオキ）（大人のための食育）【フーディクト】</title>
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    <updated>2012-02-03T12:36:43Z</updated>
    <subtitle>食育博士の辛口レクチャー</subtitle>
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    <title>第８５話　中食にはいろいろある</title>
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    <published>2012-02-03T11:02:25Z</published>
    <updated>2012-02-03T12:36:43Z</updated>

    <summary>　中食という呼び名は最初は持ち帰りの弁当や寿司をお店で食べる外食と区別した業界用...</summary>
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        <name>橋本　直樹（ハシモト　ナオキ）</name>
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        <![CDATA[<p>　中食という呼び名は最初は持ち帰りの弁当や寿司をお店で食べる外食と区別した業界用語であったが、今では広く調理済み食品を意味すると考えるのがよいだろう。その内容は多岐、様々であり、料理品小売りとして、あるいは加工食品として集計されたりするので、正確な市場規模が把握しにくい。</p>
<p>　学校や職場で食べる給食は外食の一形態であるとみなされているが、家から持参する弁当は家庭食の延長である。持ち帰り弁当、寿司、高齢者向きの宅配食などは中食の代表であるが、、サンドイッチ、調理パン、、コンビニのおにぎり、テイクアウトしたハンバーガー、フライドチキン、餃子、出前寿司、宅配ピザ、屋台で売られている焼きそば、たこ焼きなども中食であろう。ところが、食パン、漬物、つくだ煮などは家庭内食に使われるとみなされている。</p>
<p>　冷凍のコロッケ、カツ、米飯、レトルトのカレー、シチュウ、インスタントのカップめんなどの加工食品も家庭内食に使われているが、、中食とみてもよいものだろう。肉屋の揚げたてコロッケ、鮮魚店の刺身や焼き魚などは惣菜である。惣菜の大部分は総菜専門店、スーパーの総菜コーナーとコンビニの惣菜コーナーで売られている。デパ地下(デパーの地下食品売り場）ホテイチ（ホテル１階のレストラン売場）のグルメ惣菜も人気がある。</p>
<p>　約１５年ほど前、アメリカで流行していたHMR (ホームミールリプレイスメント）の移入が計画されたことがある。スーパーの売り場で買った食材を店内の調理コーナー（イートイン）に持ち込んで好みに合わせて調理してもらって食べる方式である。東南アジアのフードコートにも似たようなものがる。しかし、日本では店売りの惣菜が発達していて便利であるので、実現しなかった。</p>]]>
        
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    <title>第８４話　調理をしない済ませることが増えた</title>
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    <published>2012-01-28T02:15:06Z</published>
    <updated>2012-01-30T02:19:19Z</updated>

    <summary>　朝の出勤の途中でカフェかコンビニによりテイクアウトしたサンドイッチなどを会社に...</summary>
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        <name>橋本　直樹（ハシモト　ナオキ）</name>
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        <![CDATA[<p>　朝の出勤の途中でカフェかコンビニによりテイクアウトしたサンドイッチなどを会社に着いてから食べ、カップコーヒをすする。昼はコンビニで弁当とお茶を買って職場で食べる。夜は帰り道のスーパーで揚げ物、煮物とサラダを買い、家でパックご飯を温め、インスタントみそ汁にお湯を注いで食べる。このように、外食ではないが、調理らしい調理をしないで食事をする機会が増えている。</p>
<p>　持ち帰り弁当屋、コンビニ、スーパーなどで販売されている弁当、総菜、ハンバーガー、調理パン、おにぎり、寿司など「中食」といわれる持ち帰りの調理済み食品が、ビジネスマンや学生、高齢者の昼食、夕食に重宝がられている。中食の総売り上げは最近の３０年に急増して６兆円といわれている。</p>
<p>　外食店で食べる「外食」ではないが、家庭で作る「内食」でもない、その中間に位置する「中食」が増えて、食事は家庭で用意するものというこれまでの概念が大きく変わることになった。平成１２年度の家計調査によると、家庭の食費の１０％が中食に、１７％が外食に支出されている。両方合わせると食事の２７％は調理をしないで摂っていることになる。４０年前には家庭で調理して食べるのが普通であったから、この比率は１０％であった。今では日常の食事の３割は調理をしないで食べているわけで、若年単身世帯なら７割にもなるという。</p>
<p>　生鮮食料を買ってきて主婦が台所で調理をし、家族そろって食べるという従来の食事形態から、調理済み食品を買ってきて済ませるか、あるいは外食店に食べに行くというように変化した。忙しい現代生活であり、夫婦そろって職業を持つことが普通になっているのだから当然なのかもしれないが、食事作りの手抜きと引き換えに、おふくろの味や食事時の家族の団欒など失ったものが多いのである。</p>]]>
        
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    <title>番外　お好きな外国料理は</title>
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    <published>2012-01-21T02:29:13Z</published>
    <updated>2012-01-21T04:41:41Z</updated>

    <summary>　先週、外食の市場規模は２５兆円であると紹介したところ、それに比べて、年金給付額...</summary>
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        <name>橋本　直樹（ハシモト　ナオキ）</name>
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        <![CDATA[<p>　先週、外食の市場規模は２５兆円であると紹介したところ、それに比べて、年金給付額は５０兆円だというコメントがあった。外食市場が大き過ぎるのか、年金額が少な過ぎるのか、あるいはその逆なのか、受け取り方は人さまざまであろう。</p>
<p>　外食することが増えているのであるが、その内容はどうであろうか。専門の統計では「外食とは家庭外で食事をすること」と解釈して、学校給食やファーストフードも外食に含めている。しかし、一般の人の感覚では、給食やファーストフード、ラーメン、そばなどは家庭食の延長であって、外食とは思っていないであろう。</p>
<p>　では、外食らしい食事ができるレストランや料理店ではなにが食べられているのであろうか。朝日新聞の読者モニター３０００人に「好きな外国料理」を五つ選んでもらった結果を紹介しよう。７割の票を集めるほど人気があったのは中華料理とイタリア料理である。１位の中華料理は北京ダックやマーボー豆腐、ヤムチャ、餃子、担担麺などが人気メニューになっていて、また、大勢で円卓を囲むにぎやかな雰囲気も魅力なのであろう。２位のイタリヤ料理は魚介類をオリーブ油で調理するヘルシー感が受けるらしい。パスタやピザなどが手軽、安価に食べられるのも人気である。</p>
<p>　３位と４位はフランス料理と韓国料理であり、どちらも４割を超える票を集めた。フランス料理は本格的な高級感があるが、バター、クリームを多く使うので高カロリーだと敬遠されがちである。韓国料理といえば焼肉とキムチであったが、韓流ブームで韓国家庭料理にも人気が出ているらしい。５位は魚介類を使うスペイン料理、６位はカレー料理など本場のインド料理である。７位はタイ料理、８位はロシア料理、９位はベトナム料理、１０位はドイツ料理の順であるが、どれも１割程度の票を集めただけである。</p>
<p>　日本のように、家庭の料理が和風、中華風、西洋風の混成になっているのは世界でも珍しいことであるが、レストランに行けば世界中の国の料理が食べられる国も珍しい。どちらにおいても、伝統的な和風料理は影が薄いのであるが、居酒屋では人気メニュウ・ベストテン（同じく朝日新聞調査）が焼き鳥、枝豆、刺身、鶏から揚げ、揚げ出し豆腐、野菜サラダ、冷奴、おでん、焼き魚、もつ煮込みと和風ものばかりなのはなぜだろう。とにかく、食の実態調査とその解釈は難しい。</p>
<p>　</p>]]>
        
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    <title>第８３話　外食店が１００世帯に１店舗</title>
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    <published>2012-01-15T05:37:35Z</published>
    <updated>2012-01-15T23:35:29Z</updated>

    <summary>　大阪万博が開かれた昭和４５年に、外資系のファーストフード・ショップやファミリー...</summary>
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        <name>橋本　直樹（ハシモト　ナオキ）</name>
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        <![CDATA[<p>　大阪万博が開かれた昭和４５年に、外資系のファーストフード・ショップやファミリーレストランの日本進出が解禁された。それまで家業として家族規模で営業していた飲食店業界にフランチャイズ・チェーン経営の外食産業が加わったのである。高度経済成長のおかげで生活に余裕ができたので、日曜日には家族一緒にマイカーでドライブを楽しみ、帰りにファミリーレストランで食事をする「ニューファミリー族」が現れた。食事のレジャー化の始まりであった。</p>
<p>　そもそも、日本人が家庭外で飲食できるようになったのは江戸中期からである。神社、仏閣の門前町に簡単な食事を提供する茶屋ができ、やがて江戸の街中にうどん屋、そば屋、てんぷら、鮨、鰻などを売る屋台店が多数できたが、それでも庶民が家族で食事を家庭外ですることはめったになかった。著者は戦前に幼年時代を過ごしたが、たまにうどん屋の出前を取ってもらうか、デパートの食堂でホットケーキを食べさせてもらうのがうれしかった。戦後、集団就職で東京に出てきた地方の中学生が食堂で食べさせてもらったカツドンのおいしさに驚いたのも無理はない。</p>
<p>　それから５０年たった今、外食することはもはやレジャーではなく、日常のことになった。家族そろって外食するのが月に１，２回、多ければ週に１，２回あるという家庭が４割ぐらいもなている。</p>
<p>　外食の市場規模は２５兆円にまで拡大し、人口１人あたりにすればアメリカの２倍にもなるという活況ぶりである。その内訳をみると、食堂、レストランが４７％であるが、学校、職場、病院などでの給食が１５％になっている。これらの集団給食は戦前にはなかった外食の形態である。そのほかには旅館、ホテル、居酒屋、料亭、バー、喫茶店などがある。</p>
<p>　　いわゆる飲食店は全国に３９万店あるから、平均して１００世帯に１店舗があることになる。もっとも数が多いのは一般食堂の７万店であるが、日本料理店が４万店、中華料理店が６万店、西洋料理店が３万店、そして、うどん、そば店が７万店あり、現代人の食の多様性を反映している。</p>]]>
        
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    <title>番外　ふぐ料理を食べてみますか</title>
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    <published>2012-01-07T09:12:26Z</published>
    <updated>2012-01-07T11:47:06Z</updated>

    <summary>　かつて「ふぐは食いたし、命は惜しい」と言われたふぐ料理の季節になった。皿に敷く...</summary>
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        <![CDATA[<p>　かつて「ふぐは食いたし、命は惜しい」と言われたふぐ料理の季節になった。皿に敷くと下の絵が透けて見えるほどに薄い刺身に細い安岡ネギともみじおろしを添えてポン酢で食べ、熱いひれ酒を飲めば至福の時である。しかし、ふぐには猛毒があるので専門の調理免許を持った調理師でないと調理してはならないと定められているが、それまではフグの毒で死ぬ人が多かった。松尾芭蕉もふぐを食べて「あら何ともなや　昨日は過ぎて　ふぐと汁」と詠んでいる。ふぐの刺身を「てっさ」、ちり鍋を「てっちり」と呼ぶのは鉄砲玉（毒）に当たるかもしれないという洒落である。今でも毎年、５０人ぐらいが素人料理で中毒を起こし、数人が死亡している。</p>
<p>　ふぐの毒の正体はテトロドトキシンという化合物であり、水に溶けず熱に強いから水洗いしても、煮ても毒は消えない。テトロドトキシンは肝臓、卵巣、眼、腸、皮に多く蓄積しているので、これらを除外して食べる。致死量は１－２ミリグラムであり、一個の肝臓で数名を殺すことができる。テトラドトキシンは神経毒であり、中毒が軽ければ唇がしびれる程度で済むが、ひどければ全身の神経が麻痺し、呼吸ができなくなって死亡する。生命の危険があるのにふぐを食べようとする日本人の心理を理解できない外国人はオリエンタル・ミステリーだと不思議がる。</p>
<p>　食用にされているふぐは７種類ぐらいあるが、トラフグ、マフグがおいしい。年間１万トンぐらいのふぐが食べれれているが、その２割は下関の南風泊市場で取引される。１尾、１キログラムが２万円ぐらいで競り落とされる高級魚である。</p>
<p>　テトロドトキシンはビブリオ、シュウドモナスなどの海生細菌が生産するもので、それがふぐの餌になる魚介類に生物濃縮されてふぐに蓄積されるのである。したがって、ふぐは漁獲された季節、場所により毒の強さが変わり、ごく稀には安全とされている筋肉にも毒があるもの、また危険な肝臓に毒がないこともある。現在市販されているふぐの約半分は９０年代からは増えてきた養殖ものである。養殖のふぐは毒のない餌を与えているから無毒であるはずであるが、１００％安全とは保証できない。石川県には、危険な卵巣を塩水に漬けてから麹と糠で２年漬けて無毒化して食べているところがある。とにかく、ふぐは謎の多い魚であり、ミステリアスである。</p>
<p>&nbsp;</p>]]>
        
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    <title>第82話　お酒と健康</title>
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    <published>2012-01-01T03:28:40Z</published>
    <updated>2012-01-01T04:56:14Z</updated>

    <summary>新年　おめでとうございます。今年も食育ブログのご愛読をお願いします。お正月ですか...</summary>
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        <name>橋本　直樹（ハシモト　ナオキ）</name>
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        <![CDATA[<p>新年　おめでとうございます。今年も食育ブログのご愛読をお願いします。お正月ですから、お酒と健康に関する話をします。</p>
<p>　酒は百薬の長といわれているが、過ぎれば百害がある。アルコール度の強い蒸留酒などを大量に飲み続ければほとんどの臓器に障害が起きる。よく知られているものは、脂肪肝、アルコール性肝炎、肝硬変、高血圧症、肝癌、などであり、アルコール依存症にもなる。</p>
<p>　しかし、適量を飲めば、血液中の善玉コレステロールの増加、一過的な末梢血管の拡張による血圧降下、血流の循環促進の効果があり、虚血性心疾患の予防に効果がある。酒を飲むとアルコールが血流により脳に運ばれて、大脳新皮質を麻痺させ理性や判断を抑制し、一方で本能や感情をつかさどる大脳旧皮質を興奮させるので「酔い」が発生する。だから、精神状態が高揚して、ストレスが発散されるのである。</p>
<p>　数万人の人を対象にして、酒をまったく飲まないグループ、適量に飲むグループ、大量に飲むグループに分けて疾病罹患率や死亡率を十数年間追跡調査する疫学研究が各国で何回も行われた。その結果によると、適量に飲むグループがまったく飲まないグループ、大量に飲むグループに比べて疾病の罹患率がもっとも低いのである。</p>
<p>　通常のアルコール代謝能があるる日本人男性ならば、１日あたりの飲酒の適量はアルコール換算で２０グラムである。ビールなら５００ミリリットルの缶ひとつ、日本酒ならば１合、ワインならグラスに２杯、焼酎ならお湯割り１合である。この程度のアルコールは肝臓で３時間以内に分解されるから、休肝日を設ける必要はない。個人差があるから、この２倍を飲んでもよいが、３倍、５倍を飲み続けるのは止めてほしい。</p>
<p>　十数年前、赤ワインはポリフェノールの含量が多く、コレステロールの酸化を防ぐから健康によいという論文が出たことがあるが、これは疫学調査により確かめたことではないから信用できない。また、ビールを飲むと肥る、プリン体が多いから痛風なりやすいというのも誤解である。適量で比較すれば、ビール、日本酒、ワインはどれでも約２００キロカロリーである。また、ビールのプリン体は５００ミリリットルに４０ミリグラムあるが、納豆１パックには５７ミリグラム、アジ干物、６０グラムには１４８ミリグラムもある。　　</p>]]>
        
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    <title>第８１話　日本酒からビールへ</title>
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    <published>2011-12-24T11:38:53Z</published>
    <updated>2011-12-24T12:44:43Z</updated>

    <summary>　お酒の飲み方も大きく変わった。日本人は神代の時代からずっと米から造る日本酒を飲...</summary>
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        <![CDATA[<p>　お酒の飲み方も大きく変わった。日本人は神代の時代からずっと米から造る日本酒を飲んできた。ビール、ウイスキー、ワインなどの消費が増加し始めたのは戦後のことである。ことに、ビールの躍進は目覚しく、日本酒の消費を追い越して、平成６年には生産量が７１９万キロリットルのピークに達した。平成２０年には発泡酒、第３のビールを合わせて６１３万キロリットル、容量で比較すると酒類全体の６７％を占めている。これに対して、日本酒は消費が低落し続け、６５万キロリットル、酒類全体の７％を占めるに過ぎなくなった。</p>
<p>　これ以外では、ウイスキーが一時、水割りで人気があったが、今では酒全体の１％弱、ワインの消費は少しずつ伸びているもののまだ３％弱、近年では焼酎の消費が増えて１１％になっている。</p>
<p>　ビール、発泡酒、第三のビールの合計消費量は一人当たり年間で４８リットル、３５０ミリリットル缶なら１３８缶である。成人男性ならこの２倍は飲んでいるだろう。このように外来のビールが短期間のうちに民族伝統の酒である日本酒にとって代わるという現象は西欧諸国ではかつて見られなかった現象である。食事の内容が急速に欧米風になったためであるが、ビールは茹でた枝豆やピーナツなどで手軽に飲める簡便さがあり、食卓を離れても風呂上りやテレビを見ながら、あるいはアウトドアでも飲めるなど、私たちのお酒の楽しみ方が変化したからでもある。</p>
<p>　一人当たりの酒類消費量をアルコールに換算してみると、最近は年間、６リットル前後である。１０リットル以上を飲んでいる欧米人に比べれば少ないように見えるが、日本人には遺伝体質的に酒が飲めない、あるいは酒に弱い人が４割近くいることを考えると、これで十分なのである。</p>
<p>　１世帯あたりの酒類購入金額は一月３８００円であるから、家計費の１％強に過ぎない。　酒類の半分は家庭で飲まれている。ビールであれば８割が家庭で消費されている。庶民が家庭で酒を飲みたいだけ飲めるようになったのは日本の飲酒史上、初めてのことである。戦前までは、冠婚葬祭など特別の日にしか飲めなかったのである。ついでながら、最近の若者は酒を飲まなくなった。習慣的に酒を飲む若者は１割ほどであり、、中高年層に比べると半分以下である。その理由としては、ケータイやメールの普及で若者の人間関係が広く、浅くなり、酒を飲んでコミュニケーションを深めようとしなくなったことがあげられよう。</p>
<p>　</p>]]>
        
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    <title>第８０話　ペットボトル飲料が増えた</title>
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    <published>2011-12-18T02:17:08Z</published>
    <updated>2011-12-18T02:57:16Z</updated>

    <summary>　３０年ほど前までは、お茶や紅茶は家庭でお湯を沸かして淹れるものであり、買ってく...</summary>
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        <name>橋本　直樹（ハシモト　ナオキ）</name>
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        <![CDATA[<p>　３０年ほど前までは、お茶や紅茶は家庭でお湯を沸かして淹れるものであり、買ってくるものではなかった。ところが今は駅の売店、街角のコンビニや自販機に缶やペットボトルに詰めた「飲み物」が溢れている。</p>
<p>　コーラやサイダーなどの炭酸飲料、オレンジやリンゴなどの果実ジュースと果汁入り飲料、缶コーヒ、緑茶、紅茶、ウーロン茶などのお茶飲料、トマトジュース、野菜ジュース、スポーツドリンク、ミネラルウオーターなど多彩な飲み物の総生産量は年間１７００万キロリットルを超えている。５００ミリリットルのペットボトル製品にすれば３４０億瓶になるから、私たちは年間に２７０壜を飲んでいることになる。これら飲料の総販売金額は４兆円に近く、約３４兆円といわれる加工食品の１２％にもなる。</p>
<p>　これらの清涼飲料、あるいは嗜好性飲料は生きるためにぜひ必要というものではない。食べ物に不足がなくなり、食生活に余裕ができて初めて楽しむものである。戦前にはサイダーとカルピスぐらいしかなかったことを考えると、これほどまでに新しい飲料が増えたことは私たちの食生活の充実ぶりを如実に示している。</p>
<p>　これらの飲料の中で圧倒的に人気のあるのが緑茶、ウーロン茶などのお茶飲料である。昭和５０年代に初めて登場してから右肩上がりに急成長し続け、今や飲料市場の３分の１、５５０万キロリットルを占める大ヒット商品である。登場した当時は、お湯を注げば手軽に飲める緑茶、ウーロン茶、紅茶などをボトルに詰めて売り出しても買う人はないだろうと考えられていた。ところが、添加物なしの天然飲料であるという強みもあるが、何よりも外出先で手軽にお茶が飲め、しかも持ち歩けるという便利さが受けたのである。</p>
<p>　コンビニのおにぎりやお茶飲料は「もったいない」よりも簡便、便利を追い求める現代の食生活の申し子であるといってよい。</p>]]>
        
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    <title>第７９話　インスタント食品の三役</title>
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    <published>2011-12-09T08:57:41Z</published>
    <updated>2011-12-15T04:03:43Z</updated>

    <summary>インスタント食品の傑作三役はカップ麺、レトルトカレー、そして即席味噌汁である。 ...</summary>
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        <![CDATA[<p>インスタント食品の傑作三役はカップ麺、レトルトカレー、そして即席味噌汁である。</p>
<p>　今や国民食になったラーメンは昭和３０年代までは中華そばと呼ばれていた。最初に中華そばを考案して売り出したのは明治４３年、東京、浅草の「来来軒らしい。その中華そばがラーメンという名前に代わったのは昭和３３年、、日清食品がインスタントの「チキンラーメン]を発売してからである。</p>
<p>　インスタントラーメンは最初、麺を油で揚げ、直接に味をつけたものであったが、後にスープは別に添えられるようになった。昭和４６年、湯を注ぐだけで食べられるカップヌードルが発売されて急速に普及した。外国人に聞くと日本食の１～３位はすし、ラーメン、天ぷらだそうである。袋入りも含めて即席麺は世界中で９５４億食も食べられているから、７０億人が年間１４食食べる世界食になっている。日本人は一人当たり４０食ほど食べている。</p>
<p>　明治初年、イギリス料理として紹介されたカレーは大正時代にカレーライスに姿を変えて普及した。今や日本人は年間８４回、カレーを食べるというから４日に１度である。昭和４３年、大塚食品が開発した[ボンカレー]はレトルト食品の第１号である。ボンカレーのボンはフランス語でおいしいという意味であるが、レトルトカレーは文字通りおいしくなり、ご当地名物カレーを集めて食べさせる店もあると聞く。レトルトカレーの市場規模は約４５０億円、一袋２５０円とすると、１．６億食、一人１食ほどになる。１食分を２００キロカロリーに抑えた女性向商品も開発されている。</p>
<p>　即席味噌汁が登場したのは昭和５０年である。最初は味噌を熱風乾燥した粉末タイプであったが、やがて凍結乾燥したものに代わり、さらに昭和６０年代に生味噌タイプに代わってさらにおいしくなった。今や母ちゃんの作る味噌汁よりおいしいというので、年間の売り上げは４６０億円、１杯分が３０円であるから１５億杯、一人当たり１０杯は飲んでいる。生味噌そのものの出荷額は減り、即席味噌汁が増えている時代である。家庭用だけではなく、職場でも行楽の場でも利用されていて、最近では２０％減塩タイプも登場している。　</p>]]>
        
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    <title>第７8話　生活を変えた便利な加工食品</title>
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    <published>2011-12-04T05:35:50Z</published>
    <updated>2011-12-04T06:26:06Z</updated>

    <summary>　豊かで、便利になった日本の食の世界を牽引してきたのは、食品会社が次々と開発した...</summary>
    <author>
        <name>橋本　直樹（ハシモト　ナオキ）</name>
        <uri>http://www.foodict.com/blog/naohashi/</uri>
    </author>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.foodict.com/blog/naohashi/">
        <![CDATA[<p>　豊かで、便利になった日本の食の世界を牽引してきたのは、食品会社が次々と開発した便利な加工食品である。食品工業は昭和４０年ごろまでは出荷額が５兆円規模であったが、その後、急成長して製造工場が４万、従業員が１２６万人、出荷額が３４兆円に増加し、自動車工業に次ぐ製造業に発展している。</p>
<p>　食品工業が製造している加工食品を分類してみると、小麦粉、調理油、砂糖など従来からの素材型加工食品は１０％、缶詰、塩干物など保存用加工食品は３０％である。急増化したのは、飲料、調味料、パン、菓子、冷凍食品、即席食品、惣菜などの直接消費型の加工食品である。</p>
<p>　戦後に開発された新しい飲料や即席食品がいかに私たちの食生活を便利にしたのか、ヒット商品を年代順にたどってみればよくわかる。</p>
<p>昭和２０年代　　　　　　バヤリース・オレンジジュース、　トリスウイスキー、ポテトチップス、魚肉ソーセージ、トマトジュース（カゴメ）、粉末ジュース、お茶漬けのり（永谷園）</p>
<p>昭和３０年代　　　　　　ママスパゲティー（日清製粉）、チキンラーメン（日清食品）、インスタントコーヒ　ネスカフェー（ネッスル）、ハウス印度カレールー、クノールスープ（味の素）、即席味噌汁、かっぱえびせん（カルビー）</p>
<p>昭和４０年代　　　　　　カップヌードル（日清食品）、マーボー豆腐の素（丸美屋）、エバラ焼肉のたれ、レトルト　ボンカレー（大塚食品）、ＵＣＣ缶コーヒ、レトルト米飯、</p>
<p>昭和５０年代　　　　　　パック入り鰹節、ＬＬ牛乳、スジャータ（名酪）、豆乳（紀文）、ポカリスエット（大塚製薬）、おーいお茶（伊藤園）、午後の紅茶（キリンビール）、スーパードライ（アサヒビール）、スタミナドリンク　ファイブミニ</p>
<p>平成年代　　　　　　　無洗米、冷凍米飯、グミキャンデー、こんにゃくゼリー、さくさくコロッケ（ニチレイ）　発泡酒（サントリー、・・・・・・・　　　　</p>
<p>&nbsp;</p>]]>
        
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    <title>第７７話　便利な加工食品に頼る食事作り</title>
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    <published>2011-11-26T06:41:16Z</published>
    <updated>2011-11-26T07:28:13Z</updated>

    <summary>　家庭での調理にかける時間と手間を省くため、生鮮食材よりも加工食品、調理済み食品...</summary>
    <author>
        <name>橋本　直樹（ハシモト　ナオキ）</name>
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    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.foodict.com/blog/naohashi/">
        <![CDATA[<p>　家庭での調理にかける時間と手間を省くため、生鮮食材よりも加工食品、調理済み食品を使うことが多くなり、昼食はパン、ハンバーガー、などのファーストフード、コンビに弁当、持ち帰り惣菜などで済ますようになっている。</p>
<p>　平成８年度の統計ではあるが、家庭で購入される食材の内訳を見てみると、米や大豆などの穀物が６％，精肉、魚、野菜など生鮮食材が３３％、そして加工食品が６１％になっている、。購入する食材の実に３分の２が加工食品なのである。</p>
<p>　加工食品といっても、小麦粉、パン、うどん、ハム、ソーセージ、食用油、豆腐などの素材型食品や、味噌、醤油、めんつゆ、たれなどの調味料の消費はそれほど伸びているわけではない。缶詰、瓶詰、塩干物や漬物は戦前からあったものだが、種類と内容が実に多種、多様になった。</p>
<p>　最近の５０年で急速に普及したのが冷凍食品であり、年間２６２万トンが業務用と家庭用に消費されている。冷凍のハンバーグ、コロッケ、カツやパック詰め米飯、調理パン、惣菜を含めて家庭用の調理済み食品は４０年前には年間１万トン弱の生産であったが、今では１５０万トンまでに急増している。熱湯を注げばすぐに食べられるカップ麺、電子レンジで温めるだけでよいレトルト・カレーの愛用者は驚くほどに多い。</p>
<p>　ここで強調したいことはこれらの便利な加工食品が家庭の食事作りをすっかり変えたことである。主婦が台所に長時間立って生鮮食材を調理するというかつての食事作りは、電気冷蔵冷凍庫、電子レンジの普及と加工食品、特に冷凍食品と調理済み食品を利用することによって、著しく簡略化されたのである。しかし、その反面で材料の原産地はどこであるか、残留農薬はないのか、食品添加物は何かなどを心配しなくてはならなくなった。</p>]]>
        
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    <title>第７６話　２ＤＫ団地で起きた台所革命</title>
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    <published>2011-11-21T02:45:09Z</published>
    <updated>2011-11-21T03:30:27Z</updated>

    <summary>　家庭の食事風景が大きく変わり始めたのは高度経済成長が進行していた昭和３０年代か...</summary>
    <author>
        <name>橋本　直樹（ハシモト　ナオキ）</name>
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    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.foodict.com/blog/naohashi/">
        <![CDATA[<p>　家庭の食事風景が大きく変わり始めたのは高度経済成長が進行していた昭和３０年代から４０年代のことである。その始まりが「台所革命」であり、食事作りのスタイルががらりと変わった。</p>
<p>　戦後の住宅難を解消するために日本住宅公団が２ＤＫ団地を建設し始めたのは昭和３１年である。続々と建設される団地マンションに入居した若い夫婦は親と別居して核家族で暮らすようになった。娘が家事を手伝うことなく、職業に就くようになるのもこのころからである。そこで、これまで母親から娘へ、姑から嫁に伝承されてきた炊事と料理のスタイルが一変したのである。</p>
<p>　土間に竈と井戸、七輪があるだけの暗い台所はガス、水道を備えた明るいキッチンに変わった。そして昭和２８年からダイニングキッチンの電化が始まった。ミキサー、ジューサー、電気トースターが登場し、昭和３０年には「寝ていてもご飯が炊ける」電気炊飯器が発売された。どの家庭にも電気冷蔵庫が備えられ、主婦たちを毎日の買い物から解放した。昭和４１年に発売された電子レンジはコンビに食品、冷凍食品の普及とタイアップして急速に普及した。「チンする」という新しい調理用語が生まれたのである。</p>
<p>　今までは茶の間でちゃぶ台を囲んで食事をしていたのが、ダイニングルームで食卓と椅子を使うように代わった。昔は一人ずつの銘々膳（明治時代は箱膳）を並べてあらかじめ取り分けられた料理を食べていたのであるが、食卓に大皿盛りにした料理を家族が直箸で取って食べるように変化した。そして、食卓をはさんで家族全員の会話が弾むようになった。</p>
<p>　カレー、チャ＾ハン、焼きそば、スパゲッティ、目玉焼き、の頭文字をとって「カーチャン休め」と揶揄された若い母親の定番レパトリーを豊富にしたのはテレビの料理番組や新聞、雑誌の料理記事である。ＮＨＫの長寿番組「きょうの料理」は昭和３２年に始まっている。今日の便利な食事作りの幕開けが準備されたのである。</p>]]>
        
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    <title>第７５話　急速に洋風化した家庭の食事</title>
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    <published>2011-11-12T02:45:30Z</published>
    <updated>2011-11-12T03:24:14Z</updated>

    <summary>　第二次大戦前の日本の食生活は豊かなものではなかった。ご飯が主体で、副食は野菜、...</summary>
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        <name>橋本　直樹（ハシモト　ナオキ）</name>
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        <![CDATA[<p>　第二次大戦前の日本の食生活は豊かなものではなかった。ご飯が主体で、副食は野菜、大豆、魚の一汁一菜であったから、動物性たんぱく質と脂肪に乏しい食事であった。カロリーは１日に２０００キロカロリー弱を摂っていたが、栄養素のバランスが悪いので国民の体格は貧弱で、平均寿命も男性は４５歳、女性は４７歳ぐらいであった。</p>
<p>　そこで、戦後は米食中心の食生活から脱却して、肉料理、油料理、乳製品を多く摂る欧米型の食事に転換して、栄養状態を改善する指導が行われた。その結果、１日に６杯食べていた米飯は３杯に半減し、その代わりに肉料理を月に４回、牛乳は週に４本、油類は月に１リットルを使うようになった。</p>
<p>　一人当たりの食料を戦前と今とで比較してみると、米の消費量は半減し、野菜は２倍、魚は３倍だが、油類は１０倍に、肉類は２２倍に、牛乳、バターなど乳製品は３６倍に大きく増加している。</p>
<p>　その結果として、米、、麦、芋などの糖質から摂るカロリーは全体の６割に減り、残りの４割をたんぱく質、脂肪から摂るようになって、ほぼ理想的な栄養素のバランスになった。それで、成人の身長は平均して６センチ伸び、平均寿命も男性は７９歳、女性は８６歳に延びて世界１の長寿国になったのである。</p>
<p>　このような食生活の洋風化は昭和６０年ごろまでに大きく進んだ。戦後のわずか４０年間にそれまで千数百年以上も続いてきた和風の食事が一変して欧米風になるという急激な変化の背景には、何事でもアメリカ文化を良しとする戦後の風潮があった。戦後の復興に邁進していた日本人の目標は衣食住のすべてにおいてアメリカ風の豊かな生活をすることであった。それまでお茶の間に座り、ちゃぶ台で食事をしていたのが、団地の２DKアパートに電気冷蔵庫と炊飯器、トースターなどを揃えリビングダイニングルームで食卓といすを使ってテレビを見ながら食事をするように変わった。食事内容の洋風化は食事風景の洋風化と同時進行したのである。.</p>
<p>。</p>]]>
        
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    <title>番外　放射能汚染食材の風評被害が続く</title>
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    <published>2011-11-06T01:36:57Z</published>
    <updated>2011-11-06T03:03:23Z</updated>

    <summary>　このブログが機縁になってさる新聞社から取材を受けた。放射能で汚染された野菜や魚...</summary>
    <author>
        <name>橋本　直樹（ハシモト　ナオキ）</name>
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    </author>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.foodict.com/blog/naohashi/">
        <![CDATA[<p>　このブログが機縁になってさる新聞社から取材を受けた。放射能で汚染された野菜や魚をどう考えているかというヒヤリングであった。筆者の意見はすでにブログに書いておいたが、ここで繰り返して述べることにする。</p>
<p>　数日前に食品安全委員会から「食品による内部被曝の危険性について」答申が出された。内部被曝の上限は生涯で１００ミリシーベルトまでにするという結論である。今年生まれた赤子が１００歳まで生きるとして、１年に１ミリシーベルトまでなら健康に被害はないと考えてよいのである。</p>
<p>　厚生労働省の推計では、通常の食品からでも放射能被曝が年間、０．４ミリシーベルトあり、福島原発事故によって汚染された食品からの被曝は年間０．１ミリシーベルトで、両者合わせても年間１ミリシーベルトの上限には達しないから安全であるという。現在暫定的に定められている、米や野菜の<font style="BACKGROUND-COLOR: #ff6984"><font style="BACKGROUND-COLOR: #ffffff">放射性セシウム</font>による</font>汚染上限値（１キログラム当たり５００ベクレル）は年間被曝が５ミリシーベルトを超えないように決めたものである。したがって、この答申を受けて近いうちに１００ベクレル程度に引き下げられる予定であるから、そうなるとより安全になる。</p>
<p>　しかし、消費者の不安は治まらないだろう。このような科学的説明を繰り返し行い、消費者がそれを受け止めようとする対話、リスクコミュニケーションを根気よく続けなければならない。</p>
<p>　しかし、それでも消費者は完全には安心しないものなのである。なぜなら、科学的に保証される安全性は客観的なものだが、消費者がそれを受け止めて安心するのは主観的な認識であり。両者は別物であるから完全に一致することはないからである。リスクコミュニケーションによって両者の距離は近づくが、最後にはからなず壁が残る。安全と安心の境界には乗り越えられない壁があるのである。</p>
<p>　だから、いつまでも「安全になっているのだが、安心できない」のである。リスクコミュニケーションによって、安全と安心の境界にある壁が低くなったら、それを乗り越えて安全即安心の境地に達するために必要なのは「消費者の寛容」である。それがなければ、無駄と知りつつBSEの全頭検査は止められないし、福島県の農家や漁業者が受ける風評被害は続くのである。　消費者は神様かもしれないが、苦しんでいる生産者を思いやる寛容な神様であってほしい。</p>
<p>　</p>
<p>&nbsp;</p>]]>
        
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    <title>第７４話　明治までは肉を食べなかった</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.foodict.com/blog/naohashi/2011/10/post-73.html" />
    <id>tag:www.foodict.com,2011:/blog/naohashi//37.1249</id>

    <published>2011-10-29T00:55:27Z</published>
    <updated>2011-10-29T02:12:52Z</updated>

    <summary>　私たちが牛肉や豚肉を食べるようになったのは明治以降のことである。日本の食生活で...</summary>
    <author>
        <name>橋本　直樹（ハシモト　ナオキ）</name>
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    </author>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.foodict.com/blog/naohashi/">
        <![CDATA[<p>　私たちが牛肉や豚肉を食べるようになったのは明治以降のことである。日本の食生活で肉食がタブーになったのは奈良時代からである。仏教に帰依した朝廷が牛馬の殺生を禁じる肉食禁止の詔を何回も布告したので、それ以来、肉食は忌むべきもの、穢れたものという意識が民間に広く定着したのである．野生の雉や鴨、猪や鹿を食べることはあっても、農耕に使う牛や馬は頑として食べなかった。</p>
<p>　ところが、明治維新になると日本社会は「文明開化」をスローガンにして欧米の先進文明を受け入れ近代化の道を歩み始めた。食生活においても例外でなく、国民の貧弱な体格を改善し、疾病を予防するために、西洋人に倣って栄養のある肉を食べることが奨励された。そのため、明治４年、宮中では率先して肉食を解禁し、天皇の食事に牛肉を使い、公式の晩餐会にフランス料理を採用することになった。</p>
<p>　しかし、国家の政治体制や工業技術とは違い、衣食住に関することを改めるのは容易ではなかった。洋式のホテルや西洋レストランができても利用するのは外国人、軍人、貿易商、高級官吏に限られた。庶民は牛鍋屋に出かけた。鉄鍋で牛肉を焼き，ネギと一緒に醤油、砂糖、あるいは味噌で煮る牛鍋は日本人好みの味だったから繁盛した</p>
<p>　明治３０年ごろになると都会の中流家庭でやっと牛肉料理が作られるようになったが、農村では依然として牛肉は嫌われ、国民全体で見れば牛肉の消費は一人１日、４グラムであった。カレーライス、コロッケ、トンカツなど和風の「洋食」が普及し始めたのは昭和になってからである。</p>
<p>　肉料理が本格的に普及するのは第二次大戦後のことである。アメリカのような豊かな食生活をすることに憧れたのである。そして、国民の貧弱な栄養状態を改善するため、米飯に偏重した食事を改めて、肉料理、油料理、乳製品を多く摂るように栄養指導が行われたから、食肉の消費量は戦前の２０倍にも増加した。今では一ヶ月に平均して４回は肉料理を食べるから、肉の消費量は１日７７グラムになり魚介類のそれを追い越している。</p>
<p>　今では肉や乳製品なしで１日の食事は考えられないのであるが、肥満を防止するため脂肪の多い牛肉、豚肉を避けて、脂肪が少なく、不飽和脂肪酸に富む魚介類を食べることが勧められている。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>]]>
        
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