第15話 それでもクロマグロを食べますか

 今年の3月、ワシントン条約締結会議で大西洋のクロマグロ資源を保護するために国際取引を禁止しようという提案が出された。もし可決されたら,寿司屋で大トロが姿を消すかもしれないと心配していたが、幸い今回は否決された。しかし、次回はどうなるかわからない。

 日本人はマグロ大好き人種で、1年に消費するマグロは41万トンで、鮮魚、冷凍魚の総需要の13%にもなる。マグロといっても多く食べているのはメバチマグロとキハダマグロであり、クロマグロは4万トンである。クロマグロは本マグロと呼ばれ、高級な鮨だねとして人気があり、近海物は1匹、1500万円を超える高値で落札されることもあるから、100グラムが4000円にもなりかねない。

 日本で食べられているクロマグロは半分が近海を含めた太平洋産、半分が大西洋産で、合わせて世界の漁獲量の8割になる。大西洋のクロマグロは乱獲されて30年前の3分の1に減ってしまったから、禁漁にしようというのである。寿司屋では大西洋産のクロマグロがなくなれば、高値にはなるが近海ものにするか、あるいはミナミマグロで代替するという。

 しかし、日本人が世界のクロマグロの8割を食べつくしているというのであれば、資源保護のため少し、自粛してはどうだろう。私が子供のころ、握り鮨は贅沢な食べ物であり、めったに食べられなかった。寿司屋のカウンターで大トロをつまむなど、一生に1回か2回の出来事であったのはついこの間のことである。回転すしで日常的にマグロを頬張るようになった現在のほうが異常なのではないだろうか。

 ご馳走は昔のように冠婚葬祭など特別の日に食べてこそ余計に楽しい。食欲にも物欲、金銭欲と同様に節度をわきまえるべきである。美食も飽食も過剰であるという意味で簡素を良しとした伝統的日本文化の対極にある。

コメント(8)

確かに「ご馳走」と呼ばれるものを、今は安価で食べることが
出来、特別な日に食べる食事と普段の食事の境目が無いように
思えます。
食べられなくなるのは困りますが、今回の事を機会に自粛の考え方に
一人でも多くなってくれれば良いですよね。

人種がちがうと、こうも食べ物の好みがわかれるものなのでしょうか?
食文化の違いから、今もその舌の『美味しい』と感じるものが違うのでしょうか??
外国の方が日本に来ると、お寿司がおいしいといいますよね。
まぁ、あたしは生の魚は苦手なんですけどね。

日本人はほんとにマグロが大好きだと感じます。
食卓からなくなることを想像するとさみしさすら感じます。

獲りすぎはよくないですが、適正量を捕獲できるだけの法律やしくみを確保してほしいと思います。

マグロとかサーモンとかは回転ずしでは人気のネタですね。
それでも日本人が世界のクロマグロの8割を消費しているというのは驚きです。

おいしいものを大衆に広げるというのはいいことだと思う反面少しは自粛しなければという気持ちになります。

私は美食はいいと思いますよ。
おいしい物を食べるのは
人生の喜びでもあります。
わざわざたいして旨くもないマグロや
脂だらけのトロなどを
ありがたがって食べる感覚を改めて、
本当にうまい物を味わう
自分の舌に集中させればいいだけの話。
いい加減に甘くて柔らかい物がうまいのだという
おおざっぱな人まかせの感覚を
やめればいいだけですよ。

昔、寿司屋には、金額表示がなく《時価》と書
いてありました(今も高級店は時価ですが)。

従ってトロを注文するときは、その店の格式か
ら金額を推し量って、恐る恐る注文したもので
す。

高かったゆえに、味わって食べました。

今は、スーパーでも結構いいネタが安く購入で
きます。

そのため、味わうということを忘れてますね。

僕個人的には、お寿司屋さんに行っても
マグロってあまり食べないです。

僕は、鯵、秋刀魚、鰯などの握りが好きです。

でも最後は、、必ず納豆巻き(笑)

安い男です。。

赤貧に甘んじ「一日一合。起きて半畳、寝て一畳」で良しとする自分は先生の「食欲も節度を。美食・飽食は伝統的日本文化の対極にある」とのブログに、全くそのとおりだと思いました。

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