パンやスパゲティーをよく食べるようになり、肉料理、油料理が増えている。ところがその原料である小麦、大豆、トウモロコシなどはほとんど輸入である。平成19年度の輸入量は小麦が539万トン、大豆が416万トン、トウモロコシが飼料用を含めて1672万トンである。米の収穫量、870万トンと比較してみると、いかに多量の穀物を輸入しているかが分かる。国産の牛肉、豚肉であっても、牛や豚に食べさせた飼料穀物はほとんど輸入であるから、実質的には輸入肉といってよい。国産の餌料だけなら食肉は17%しか自給できない。
日本の農業は昔から米作りが中心であるから、農地の55%は水田である。大豆やトウモロコシを大量に生産する広い畑はないのだから、これらを輸入に頼るのは仕方がない。私たちの重要なたんぱく資源である魚介類は25年ぐらい前までは1100万トンを漁獲して自給していたが、今では自給率は53%である。これは近海での漁獲量が最盛期の6割程度に減少したためであるから、やむを得ない結果である。
ところが国内で十分に自給できる野菜や果物まで輸入しているのは考えものである。野菜は新鮮さが大切だから、かつては国内で1650万トンを生産して自給できていた。ところが、15年ほど前から外食業者や弁当業者が安くて、大量にまとめて購入できる中国産野菜を300万トンも輸入するようになったから、国産野菜の生産は1240万トンまで減少し、自給率は81%になってしまった。生鮮野菜への支出は1世帯当たり月に4000円ばかりです。なるべく国産品を買いましょう。
果物も国内に十分な生産余力があるのに、自給率はなんと41%に過ぎない。みかん,、りんご、梨など日本の果物は種類も多く、味も良いのに、消費者がバナナ、オレンジ、マンゴーなどを欲しがるからである。消費者のわがままな嗜好と安値買いが国内で自給できる野菜や果物まで輸入させることになり、生産農家を苦しめている。

