遅くなりましたが本年もよろしくお願いします。コメントをありがとうございます!今年もモンゴルに出かけます。
もう日本では今年のお正月のお祝いをした後ですが、モンゴルではこれから旧暦で祝います。そのお正月のお話のご馳走の話を。モンゴルでは新年を「ツァガンサル」(白い月の意味)と呼び、今年は2月3日です。
数年前の2月、新年を遊牧民宅で迎えようと、大晦日の朝(メモを見ると気温は-20℃)、ウランバートルを出発しました。郊外に出ると一面氷の世界で、生き物の気配といえば私たちだけ。余りの寒さに車に「頑張ってね」と囁いていたのですが、数時間後に予感的中。6時間の立ち往生。動かない車の近くを行くヒツジたちのふわふわの羊毛がなんと暖かく見えたことか(写真1)。
夕方には遊牧民宅に到着する予定が、午後10時過ぎに辿り着いたのはエルデネ寺院で有名なカラコルム。ホテルはシーズンオフの上に大晦日なこともあって閉館。トラベルはトラブルが語源・・・どうしたと思われます?そうですこんな時は、モンゴルコネクションが俄然力を発揮。運転手さんの知り合いのお宅に急遽お邪魔することになりました。突然の訪問に見知らぬ私まで付いていましたが、温かく迎えてくださりました。まさにホスピタリティ溢れるモンゴルです。新年用のご馳走が並んだテーブルの下で、新年を迎えたのでした。しばしまどろむとモンゴルで大切にされているオボウ(道祖神のような存在)が祭られている山へ一緒にと誘われ、睡眠不足も何のその、神聖なご来光を仰ぎました。モンゴルでも初日の出に祈ると願いが叶うそうです。
元旦の早い時間から年長者の許へ続々と若い人々が挨拶に来られていました(写真2)。新しいデール(民族衣装)を着用し、改まった表情で年齢順に並んでモンゴル式の新年の挨拶を交わします。そのとき年長者にはハダク(青い布)や、お金を捧げ、年長者からは石鹸、チョコレート、クッキーなどが答礼に。私たちも新年の挨拶の後、暇を告げて出発しました。
遊牧民宅では、心配しながら到着を待っていてくれました。ゲルの中には新年の間中ラマ教の仏壇の前に、亡くなった家族の写真が飾られ、自家製の灯明(バター)がともされているのでした。テーブルの上にはお正月ならではのご馳走が置かれています。ご馳走の筆頭は、ヒツジを丸茹でにした「オーツ」です(写真3)。日本のにらみ鯛と同じように、数日飾っておき、すぐには食べません。ナイフで目立たない部位を切り取り、つまみ食いを愉しむ程度です。モンゴル在来種のヒツジは、お尻から尾にかけて座布団のような形状の厚い脂肪を蓄えていて、その脂肪部位を丸茹でして、肉の上に飾ります。
この「オーツ」の隣には小麦を練った生地に、草履ほどもある木型で模様を刻印し、脂で揚げたボーブを重ね、乳製品やお菓子を載せた「ヘビンボーブ」が対で置かれます(写真3)。「ヘビンボーブ」は縁起を担いで奇数段にします。年輩の方がいるお家ほど、「ヘビンボーブ」の直径が、大きくなります。ボーブつくりは男性の仕事で、新年の前に親戚が集まり夜を徹してつくられます。お正月が終わると「ヘビンボーブ」は、待ちかねた子供たちのおなかの中に。
モンゴル語で白い色の食べものを意味する「ツアガンイデー」は、清浄な心を表す証とされています。新年のお祝いの食卓には「白い乳」、「米に砂糖を混ぜて炊いたもの」「ヒツジの脂身を茹でて細長く切ったもの」といった白色の食品が並びます。白尽くしで縁起を担ぐのです。これがツァガンサルの由来とか。もちろん凍らせて取り置いた馬乳酒もその白い色から、新年の食卓に欠かせません。50Lほどの馬乳酒が数時間のうちに来客によって飲み尽くされるのでした。
中国では饅頭を「包子」(パオズ)と言いますが、モンゴルではヒツジ肉をみじん切りにしたものを詰めた小ぶりな饅頭を「ボーズ」と呼んでいます。この「ボーズ」がモンゴルのお正月の楽しみです。ふだんの食事とは異なり、朝から熱々の「ボーズ」を存分に頬張るのがお正月の間ならではの贅沢。来客があるたびに、自慢のボーズを盛大に蒸してもてなします。滞在先では、お正月用に約1000個の「ボーズ」を数日かけて用意したのですが3日間で、大半が消費されてしまいました。皆1日中「次はどこの家へボーズを食べに行こうか」と、お年始の挨拶周りの相談を兼ねながら親戚、知人宅を回るのです。
若い人は一度に20個くらいの「ボーズ」をあっという間にお腹に収めます。お正月の間に一体幾つの「ボーズ」を食べるのでしょうか。ちなみにモンゴルでは、太ることはとても良い事で、普段の挨拶も直訳すると「家畜は太っていますか」ですから。
ゲルの中は暖かですが、滞在中の屋外の気温はずっと-40℃以下(持参した温度計の水銀が、屋外で目盛の真下の-40℃から微動だにせず)でした。モンゴルの2月の夜空は透明度が高く、満天の星は音を立てて動いているようでした。怖いほどの鋭角的なその輝きが忘れられません。身体の芯まで凍えるほどの寒さが、春を迎える草原の草生えには不可欠なのです。私たちを運んでくれた車は、滞在中防寒のためフエルトで幾重にも頑丈に包まれ、小さな家に見えるほどでした。当然ですが、冬の間食事の準備や生活に使う水は、川などから氷を切り出しストーブで溶かして調達されます。コップ1杯の水で顔を洗い、歯を磨きます。蛇口から常時水が出てくる生活の対極にある生活ですが、幸福度は高いのです。温かい食事と飛び切りの笑顔。モンゴルのお正月はとても心豊かです。厳しい冬の後の草原ではヒツジ、ヤギなどの新しい生命が誕生する春を迎えます。日本の私たちも全国的な大雪の中、春が待たれますね。
余談ですがこの年は、日本とモンゴルで2度お正月を祝ったので、年も2つ重ねてしまったかしら?と密かに思ったりしたのでした。寒中、どうぞご自愛ください。
(写真1)
(写真2)
(写真3)


ここ十数年、正月といっても特別の料理をいただくことはなくなりましたし、親戚一同が朝から晩まで飲食して過ごすこともなくなりました。豊かになり過ぎてしまったのでしょうか。
カナダでひと冬をすごしたことがあります。-40を体験したことはないですが―20度(一度だけ―30度)ぐらいは何度か体験したことがあります。
キリキリするような寒さでしたが、防寒対策を万全にし、街中を散策したのを思い出します。
風が強い時はさすがに、部屋に籠っていましたが!
自国以外の文化に触れるのはとても素敵なことですね!
私はまだ日本から出たことがありません。
卒業旅行ということで、ようやくパスポートを取得しました☆
生まれて初めての海外です!
その国の郷土料理が一番楽しみです!!
たどたどしい英語と頼りになるジェスチャーで頑張ってきます。
正月やお盆の風習は
国や宗教が違っても
どことなく似ている部分があるのかなと思います。
最近の日本は
正月特番をテレビでやっているぐらいで
普段の生活と何も変わらない
日常になってしまった感がありますね。
もう少しお正月らしい
畏まった行事に戻るのもいいような気がします。
自分がやればいいだけですけどね。
昔アイスの工場でバイトしてた時の
冷凍庫でもマイナス40度はなかったようね・・・
マイナス40度って、、凍りますね。。
モンゴルにも特有のスイーツがあるんですね!
太ることが、良いことということは、やはり裕福の証ということでしょうか?
ボーズの写真もぜひ見てみたかったです。
いずれの国においてもお正月は特別な食事なんですね!
氷を溶かして生活水を手に入れているとは
私たちの生活では考えられないことですね。
水をあまりジャバジャバ使用しないように
しないといけませんね。
-40度・・・体験したことがないです・・
寒いを超えて、痛く感じるのでしょうか?
「へビンボーブ」お菓子を載せて、
色とりどりでキレイですね♪
-40℃!想像できない寒さです。今の東京でも辛いのに・・・
でもその中で見る星を体験してみたいなと思いました。
2回もお正月を迎えたということで、ある意味贅沢。
今年も良い年になるでしょうね!