またまた寒波が襲ってきて、今朝(31日)は雪がうっすら積もっていました。
そんな中、健気に?咲いているビオラを見つけました。寒さに凍えそうで、思わず"フリースで包んであげたい!"と思ってしまいました。(笑)
さて、前回ブログ"標準体重についてあれこれ"で紹介した、フィールドワークに関する思い出話です。
学生として参加することから始まった体験でしたが、卒業研究(長尾先生のご指導)のテーマとなり、卒業後は助手という立場で引き続き関わる機会に恵まれました。
《人との交流・関わり》
フィールドワークを通して様々な立場の方とお会いし、交流することができました。
★本学スタッフ同士の交流
主に栄養調査を担当する本学スタッフは、長尾先生と助手の先生3名、そして自主参加の学生、総勢20数名です。栄養調査は先輩と後輩が2名で組み、十数軒の調査家庭を受け持ちます。食事は調査担当を基にした4名程度の当番制で、夕食・朝食・昼食の3回で交代します。
空き時間も結構あり、ダベリング(死語かもしれません)やトランプなどのゲーム、読書や昼寝など自由に過ごしていました。
お風呂は、調査対象のお宅で借りることが多かったように思います。ここでも、2人以上で同時に入り、素早く済ませることがルールでした。夜は、タオルケット1枚をもって雑魚寝です。
様々なことを、面識のなかった先輩や同級生と共に体験したことが縁となり、今でも交流が続いている方があります。これが、"同じ釜の飯を食べた仲"というものなのでしょうか。
★調査スタッフ間の交流
私たちは、3日間の栄養調査に合わせて、4泊5日の滞在となります。
その間に、早朝から実施する健康調査(保健所・役場が主管:身体測定、採血・採尿、診察など)の補助もあり、マンパワーとして少しは?役立つこともしていました。この時にも、栄養調査で顔なじみになった住民の方にお会いできます。
綿田先生(当時は本学の非常勤講師でもあり「病態栄養学」をご担当)は、私たちより一足遅く、検査技師の方や栄養士さんとともに現地に来られます。
そして、全てのスタッフ(保健所、役場、綿田先生御一行、本学)が揃ったところで、ソフトボール大会、食事会(宴会)などもあり、メリハリのある日々を過ごさせていただきました。
特に、食事会では差し入れがあるものの、本学のメンバーが作る料理が主となります。予め考えていたメニューと、現地で頂いた食材を即興で作る料理など、結構パーティーとして成り得る料理がテーブルに並んでいたのです。あの頃の学生は、黙っていても、どんな料理も作ることができていました。(過去形であることが、ちょっと空しいのですけれど...)
★地域住民との交流
栄養調査の前日と3日間の調査期間中は毎日家庭訪問し、最終日(合宿5日目)の午前中に調査用紙を回収するというものでした。何回も訪問すれば住民の方とも仲良くなり、スイカやカルピスをご馳走になったり、"皆さんでどうぞ..."とカボチャやキュウリなどの夏野菜を分けていただいたり、とても親切にしていただきました。
最終日にお別れをするのが切なくなったりしたものです。
《家庭を訪問することは、プライバシーに踏み込むこと》
フィールドワークを体験した中で、今でも強く心に残っている出来事が2つあります。
★家庭を訪問する際の時間
"何時だと思ってんの、他所を訪問する時は時間を考えてよ!"
調査前日の家庭訪問の折、最後のお宅には夜の10時過ぎになってしまいました。気が引けたものの、"今日のうちに済まさなければ..."という思いで呼び鈴(ドアベル)を鳴らすと、パジャマ姿のコワ~イお姉さんが出てこられました。そして開口一番、飛び出してきた言葉でした。
遅くなったことをお詫びをしながら、それでも栄養調査の説明をし、先輩と二人で家を出ようとした時、"あなた達も若いのに大変だね。ヒドイこと言って悪かったね"と言って頂きました。
確かに、家庭を訪問するには遅過ぎた時間でした。午後3時ごろから開始した十数軒の家庭訪問でしたが、時間の調整など要領が悪かったのも確かでした。
★調査をされる側の思い
"人が何を食べようと、あんた達には関係なかろう!"
ある家庭の奥様に栄養調査の説明をしていた時、家の奥の方からご主人が言われた言葉です。
一升瓶を片手にコップ酒を飲んでおられたその姿に、ちょっとビビリました。そこは奥様が、"若いのに、こんなにがんばっちょってのよ、協力しなくちゃ..."と、フォローしてくださいました。
この体験から、家庭訪問はその家庭のプライバシーに踏み込むことという認識を得、さらに、調査をされる側には、物理的にも精神的にも苦痛を伴うことなのだということを学びました。
そのことからも、現実に沿った適切な調査結果をお返しすることが誠意を示すことになると(後になって)思うようになりました。
この2つの出来事は、よい教訓として私の心に残るものとなりました。
《人との関わりはつながっていく...》
冒頭に登場された綿田先生は、病態や栄養学の新しい知見を先生ご自身が、また、専門医をお招きして勉強会を開催してくださっていました。対象は、宇部市内の病院栄養士が主だったのですが、遠く山口市や徳山市からも駆けつけられる熱心な栄養士さんもありました。というように、栄養士を教育してくださった開業医でもあられました。
既に故人となられましたが、現在は先生のご長男である敏孝先生が本学で「臨床栄養学」の非常勤講師を務めてくださっておらます。
なんと本学は、綿田先生には二代に亘ってお世話になっているのです。
このように、人との関わりはつながっていくものなのですね。
《おわりに...そして 次へのつなぎ》
立場の異なる方や地域住民の方と関わりながら行なうフィールドワークでは、人との接し方や各々の立場と自分の役割というのもを学ばせて頂いたと感謝しています。
そして、人が集う場所には必ず"食事"の場面があります。


